北海道から青森県の津軽地方に転勤した時の職場が、かなり津軽弁ネイティブが多い職場でした。
職場のあちこちから聞きなれない言葉飛び交う様子は、さながら、外国に来た時のようでした。
ある日のこと。
「あのファイルどこ?」
「たぶん、隣の部屋の棚の中だびょん」
ん?びょん?聞き間違えかな。思わずそう思ってしまうほど驚いてしまいましたが、これが日常茶飯事で飛び交っていました。
さて、「びょん」はいったいどんな意味のなのでしょう。
【スポンサーリンク】
「びょん」の意味
「びょん」の意味は、(たぶん)~だろう、という推量を表す言葉です。
~に違いないという断定や、ほぼ間違いないという推定よりも、あやふやで不確かな時に使っていました。
「びょん」の使い方
例文1
A「あそこのラーメン屋行ったことある?」
B「いったことはないけど、話を聞く限りだと評判良いね。めびょん」
(行ったことはないけれど、話を聞く限りでは評判良いね。たぶん、おいしいとだろうね)
例文2
A「この本誰の?」
B「ああ、うちの娘のだびょん」
(ああ、たぶんうちの娘のだと思う)
例文3
A「これ、もらってってもいいかな?」
B「皆、もっていってるはんで、いいびょん
(みんなもっていってるから、たぶんいいと思う)
【スポンサーリンク】
さいごに
そもそも特徴的な津軽弁の中でも、耳に残るのがこの「びょん」です。
最初は全く意味が分からず、困惑したことをよく覚えています。
青森県で映画の撮影をしていた時、出演していた女優さんがかわいらしい語感からかとても気に入っていたと聞いたことがあります。
これを、女性だけではなくおじさんたちも当然使っているので、何とも言えぬ親しみがわいたのを覚えています。
何年か津軽地方にいたので、意味は当然理解できるのですが、さすがにネイティブのように使いこなすことはできませんでした。
その他の青森県の方言は「青森県の方言一覧」を、日本各地の方言は「日本各地の方言一覧」からお調べ下さい。
【スポンサーリンク】