打消しの表現をともなって使われる方言は結構多いです。
例えば、ゆっくりできる、ゆったりできるという意味の「あずましい」は「あずましくない」といいます。
では、ゆるいという言葉に打消しがついた「ゆるくない」という言葉はいったいどんな意味なのでしょう。
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「ゆるくない」の意味
「ゆるくない」は、困難だ、難しい、容易でない、疲れて苦しい、大変だといった意味を持つ方言です。
「ゆるくない」の使い方
例文1
A「おはよう。ちょっと顔色良くないけど大丈夫?」
B「朝からずっとたってたから、ゆるくないねぇ」
(朝からずっと立っていたから、疲れたねぇ)
例文2
A「今年の冬は雪が多くて、たいしてゆるくなかったな」
(今年の冬は雪が多くて、とっても大変だったな)
B「んだね。雪なげる場所なくて、ゆるくなかったわ」
そうだね。雪を捨てる場所がなくて、大変だった)
例文3
(大学の食堂で、道民どうしが会話)
A「みんなに、方言が面白いねっていわれるんだけどさ、使い方説明するのゆるくないよね」
(みんなに、方言が面白いって言われるんだけども、使い方を説明するのが大変だよね)
B「そだねー。ゆるくないね」
(そうだね。大変だよね)
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さいごに
「ゆるくない」は簡単だ・容易だという意味を打ち消す言葉です。
この言葉は、前後関係によって意味合いが変わってきます。
大変だという意味で使うことが多いですが、難しい・困難だという意味にも使います。
文脈判断が重要という点では、ニュアンスが大事です。
「ゆるくない」といっている人の表情や口調などから、どの意味なのかを把握し、かつ、度合いも図らねばなりません。
「ゆるくない」という言葉を普段使わない人からすれば、慣れるまで大変かもしれませんね。
その他の北海道や東北地方の方言は「北海道の方言一覧」、「青森県の方言一覧」、「岩手県の方言一覧」を、
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