全国価値ににある地酒の名前に方言が使われることは珍しくありません。
和歌山県の場合、「つれもていこら」という名の地酒があります。
これは和歌山弁(紀州弁)で、「つれもて」と「いこら」がくっついてできた連語です。
意味が分かると、地酒の名前にもってこいだというのがわかるのですが、さて、いったいどんな意味の言葉なのでしょうか。
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「つれもて」の意味
「つれもて」の意味は、いっしょにです。
「つれもて」の使い方
例文1
(県内の国道や県道に掲げられている交通標語)
つれもてしよらシートベルト
(いっしょにしよう。シートベルト)
例文2
A「今日の温泉、とってもよかった~」
B「次も、つれもていこら!」
(次も、一緒にいこう!)
例文3
(悩みごとを抱えて、暗い顔をしているAと励ましているBの会話)
A「私これから、どうしたらいいだろう。何に向いているのかな」
B「う~ん。つれもて考えようか」
(う~ん。一緒に考えようか)
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さいごに
和歌山県はかつて紀伊国とよばれ、方言は紀州弁といわれました。
語尾に「ら」や「よ」がつくことが特徴の一つだとされます。
つれもていこらの「ら」がそれです。
紀州弁のもう一つの特徴に、敬語表現の少なさがあるそうです。
上下関係に厳しくなく、互いに言いたいことを言う風土があるのかもしれません。
江戸幕府8代将軍の徳川吉宗は紀州藩の藩主を経て将軍になりました。
彼の政策の一つに「目安箱」があります。
これは、一般庶民でも意見があれば自由に投書してもよいというものです。
上から下まで身分がきっちりしてた江戸時代にあってはとても斬新な発想です。
まさに、武士も町人も「つれもて」考え、行動したのが享保の改革なのかもしれませんね。
その他の和歌山県の方言は「和歌山県の方言一覧」を、日本各地の方言は「日本各地の方言一覧」からお調べ下さい。
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