津軽に転勤してしばらくたったころ、温泉施設の休憩所でおばあちゃんたちがマシンガントークを展開していました。
会話の大半は聞こえませんでしたが、あるおばあちゃんが、「そんな、めぐせはんでまいじゃ」といっているのが聞こえました。
おや、また聞いたことがない言葉が出てきたぞ。
さっそく、津軽弁翻訳機になってくれる同僚に聞いてみました。
さて、「めぐせ」とはいったいどんな意味の言葉なのでしょうか。
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「めぐせ」の意味
「めぐせ」とは、青森県、特に青森市や弘前市、五所川原市などで話される津軽弁で恥ずかしいという意味です。
「めぐせ」の使い方
例文1
(寝ながらお菓子を食べてスマホをいじっている娘に対して)
「こら、そっだらかっこして、めぐせじゃ!」
(こら、そんな格好で恥ずかしい!)
例文2
A「今日、学校の授業で先生にあてられたんず」
B「それで?」
A「たげ、簡単な問題ミスってまったんず。もう、めぐせくてめぐせくて」
(すごい、簡単な問題をミスしてしまったんだ。もう、恥ずかしくて恥ずかしくて」
例文3
(津軽弁の浦島太郎が亀をいじめる子供たちを叱る)
「こら、このわらすっこ! すだらことして、めぐせくねんだか!」
(こら、子供たち! そんなことして、恥ずかしくないのか!)
さいごに
青森県には青森市・弘前市・五所川原市などを中心とする津軽弁と、八戸市を中心とする南部弁があります。
この「めぐせ」は津軽弁と南部弁で意味が異なる言葉です。
津軽弁では恥ずかしいとなりますが、南部弁では醜い、見苦しいといった意味になります。
津軽の人が「わぁも、たげめぐせぇんだばって」などというときは、本当に恥ずかしいこともありますが、照れ隠しの時もあります。
近い地域でも、使い方が違っているのは面白いですね。
その他の青森県の方言は「青森県の方言一覧」を、日本各地の方言は「日本各地の方言一覧」からお調べ下さい。
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