方言と標準語の同音異義語は結構たくさんあります。
それはそれで、意味を取り違えると大変なのですが、一つの方言が複数の意味を持つ場合はその地方のネイティブの方に教わるしかありません。
今回紹介する「ぎゃん」はまさにそういった地方色の強い方言です。
前後関係や文脈、口調などのニュアンスでどの意味かを判断しなければなりません。
その意味では上級者向けの方言かもしれません。
さて、「ぎゃん」とはいったいどんな意味の言葉なのでしょうか。
【スポンサーリンク】
「ぎゃん」の意味
「ぎゃん」とは、すごく、とてもという意味と、指示語などについて、こっち、あっちなどという意味の両方があります。
「ぎゃん」の使い方
例文1
A「ミカン食べていいよ」
B「ありがとう! このミカン、ぎゃん甘かー」
(ありがとう。このミカン、とっても甘い!)
例文2
A「熊本城に行くにはどのように行けばいいのですか?」
B「お城に行くには、あぎゃん行って、ぎゃーんといって、そぎゃんいけばよかよ」
(お城に行くには、あっちにいって、ずーっといって、そっちに行くといいよ)
例文3
A「どぎゃんすっとよかと?」
(どうすればいい?)
B「こぎゃんたい」
(こうすればいいよ)
さいごに
熊本弁の中で、テレビなどで「難解だ」紹介されがちなのが「ぎゃん」です。
ある時は、とてもという意味、またある時は、指示語にくっついて、あっちこっち。
熊本弁の中では大活躍する言葉なのですが、いかんせん、他県の出身者からすると何を言っているのさっぱりわかりません。
特に例文2のような道を教えてくれる時に使われると、?マークが頭にいっぱい現れます。
この言葉ばかりは知ったかぶりをせず、細かなニュアンスを含めて、熊本県出身のネイティブスピーカーにならったほうが良い言葉でしょう。
その他の熊本県の方言は「熊本県の方言一覧」を、日本各地の方言は「日本各地の方言一覧」からお調べ下さい。
【スポンサーリンク】