方言の中には、一度聞いただけではさっぱり意味が分からない言葉があります。

自転車を置き場で、ある高校生が「あ~!ぎられたぁ~!」と悲鳴にも似た声で叫びました。

ぎられた?」どういう意味?

これは、日常的に使われる北海道弁なのですが、さて、いったいどんな意味でしょうか。

ちなみに、よく「ぎられる」のは、かさと自転車です。

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「ぎる」の意味

ぎる」とは、盗むという意味です。かっぱらうことや万引きなどを意味する俗語です。

「がめる」という言葉を使うときもあります。

北海道や茨城県で使われていますが、より広い範囲でも使用例があるようです。

「ぎる」の使い方

例文1

A「あ、カギし忘れた」

B「(カギを)つけっぱなしにしていたら、チャリぎられるぞ」
  (カギをつけっぱなしにしていたら、自転車盗まれるぞ)

例文2

 (レジを通すことを分かっていない幼児に、母親が注意する場面)
 「売り物なんだから、ぎったらお店の人困るっしょ」
 (商品なんだから、盗んでしまったらお店の人が困るでしょう)

例文3

(A君の紛失した本が、B君の机の中から出てきたとき)
 A「あ、その本、ボクのだ。B君、ぎったな!」
  (あ、その本、ボクのだ。B君、盗んだな!)
  
 B「違うよ。この本、先週貸してくれたものだよ。忘れちゃったの?」

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さいごに

ぎる」というのは、あまり良い意味の言葉ではありませんが、特に子供たちの間でよく使われていたのを覚えています。

小学生のころは、消しゴムや本、文房具の貸し借りでいざこざが起きたりすると、例文3のような会話があったように思います。

だいたいは、疑ったほうが何らかの勘違いをしていることが多く、うかつに人を疑うとだめだよという教訓となるのですが(笑)
 
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